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Laravelのマイグレーションを理解して使ってみよう!

最終更新日:2019/04/02

本記事では、Laravelのマイグレーションとは何かをわかりやすく解説します。

以下の記事の続きです。まだ読んでいない方はぜひご一読ください!

初心者の方でもLaravelの動作環境を簡単に作れるWINDIIオリジナルのソースコードを用意したので、実際に動かして学ぶとより深く理解できるようになります!

以下の記事を参考にご活用ください。

Laravelのマイグレーション(migration)ってなに?

マイグレーションとは、データベースの構造をバージョン管理できる機能です。

上の図のような3人のチームで開発しているとします。

誰かが実装上の都合でデータベース構造(スキーマと呼ばれます)を変更したくなったとき、マイグレーションファイル を記述します。
このマイグレーションファイルにはデータベースの構造をどうやって変更するかが書かれています。
このマイグレーションファイルを他のチームメンバーに共有して、そのチームメンバーがマイグレーションを実行するためのコマンドを打つだけで、データベース構造が共有できます。

まだチーム開発を経験したことない人ですと、マイグレーションの良さがイマイチぴんと来ないかもしれませんが、絶対に必要になるのでしっかり覚えていきましょう!

データベースをみてみる

マイグレーションを学ぶにはデータベースをみられるようにする必要があります。

WINDIIのスターターキットを使用している方はhttp://localhost:8080 を開いてみましょう!

こんな感じでphpMyAdminが表示されていると思います。

example というデータベースをクリックすると以下のような感じで3つテーブルが作成されているはずです。

ここに新たなテーブルを追加していくのがゴールです!

マイグレーションファイルを作成してみる

マイグレーションについてざっくり理解したところで、実際にマイグレーションファイルを作って理解を深めていきましょう。

まずはartisanコマンドでマイグレーションファイルを作成します。

以下のコマンドを実行した後、

docker-compose exec app bash

以下のコマンドでマイグレーションファイルを作成します。

php artisan make:migration create_posts_table

すると、 database/migrations/XXXX_create_posts_table.php  が作成されます。

中身を見てみましょう。以下のような感じになっていると思います。

<?php

use Illuminate\Support\Facades\Schema;
use Illuminate\Database\Schema\Blueprint;
use Illuminate\Database\Migrations\Migration;

class CreatePostsTable extends Migration
{
    /**
     * Run the migrations.
     *
     * @return void
     */
    public function up()
    {
        Schema::create('posts', function (Blueprint $table) {
            $table->bigIncrements('id');
            $table->timestamps();
        });
    }

    /**
     * Reverse the migrations.
     *
     * @return void
     */
    public function down()
    {
        Schema::dropIfExists('posts');
    }
}

up() と down() が記述されているのがわかります。

up() にはデータベース構造の変更を記述し、down() には元にもどす処理を記述します。

(要するにデータベースのバージョンアップとバージョンダウンの処理を記述すれば良いというわけです。)

それではさっそく記述していきます!

タイトルと本文を持ったブログを保存するテーブルを作りたいので以下のようにします。

public function up()
    {
        Schema::create('posts', function (Blueprint $table) {
            $table->bigIncrements('id');
            $table->string('title'); // タイトル
            $table->string('content'); // 本文
            $table->timestamps();
        });
    }

書き上げたら以下のコマンドを実行してみましょう。

php artisan migrate

以下のようなメッセージが出るはずです。(日付は実行した時によって違います)

Migrating: 2019_03_16_135036_create_posts_table
Migrated:  2019_03_16_135036_create_posts_table

phpMyAdminをみてみましょう。以下のようにpostsデーブルが追加されているはずです!

postsテーブルの中身を見てみましょう。

titlecontent をカラムに持っているのがわかりますね。

これで新たにテーブルを作成することができました!

テーブルのスキーマを変更する

先ほどの作業で新たにテーブルを作成することができましたが、今度はこのテーブルの構造を変更してみましょう。

投稿に著者の名前を追加したくなったとします。カラム名はauthorにすることにします。

先ほどと同じように以下のコマンドでマイグレーションファイルを作成します。

php artisan make:migration add_author_to_posts_table --table=posts

–table オプションで変更したいテーブルの名前を指定します。

作成したファイルを以下のようにします。

<?php

use Illuminate\Support\Facades\Schema;
use Illuminate\Database\Schema\Blueprint;
use Illuminate\Database\Migrations\Migration;

class AddAuthorToPostsTable extends Migration
{
    /**
     * Run the migrations.
     *
     * @return void
     */
    public function up()
    {
        Schema::table('posts', function (Blueprint $table) {
            $table->string('author')->after('content');
        });
    }

    /**
     * Reverse the migrations.
     *
     * @return void
     */
    public function down()
    {
        Schema::table('posts', function (Blueprint $table) {
            $table->dropColumn('author');
        });
    }
}

up() にはauthorカラムを追加する処理を記述します。contentの後に来るよう指定しています。

down()にはauthorカラムを削除する処理を追加しているのがポイントです。

書き上げたら以下のコマンドを実行してマイグレーションを実行しましょう。

php artisan migrate

実行したらphpMyAdminをみてみましょう。

content の後にauthor カラムが追加されているのがわかりますね。

ロールバックしてみる

先ほど、せっかくdown() にも処理を記述したのでこれを実行してみましょう。
データベースの構造を元に戻ることをロールバック と言います。

以下のコマンドを実行してロールバックしてみましょう。

php artisan migrate:rollback

これを実行すると以下のようにデータベーススキーマがロールバックされていることがわかります。

いかがでしたでしょうか。
以上でマイグレーションの基本は終わりです!

次はEloquentモデルについてです!

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